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2005年 05月 25日
呉儀(ウー・イー)副首相と小泉首相の会談がドタキャンされましたね。
なんか、この「戦い」もお互い面子の張り合いになってきた様な印象を持ちます。 ただ、中国でのビジネスをちょっとだけかじった身として、偉そうな事を言えば、中国人(厳密には中華人民共和国人)の面子をつぶす様なことは絶対にしてはいけません。 なぜなら、中国人にとって、特に政治の中心がある北京人にとって、面子は論理より重要な物だと、(僕は経験上)思うからです。 よく言われることですが、中国人は面子を最重視します。 例えば、人から食事に誘われて、「ワリカン」は絶対にありません。「俺が誘った場なのだから、俺のためにこの場はある、だから、俺が支払う。じゃないと、俺の面子が立たない」という訳です。 同じように、ビジネスの場でも、担当者、部長、課長、全員が「黒」と思っていても、総経理(=社長)が、「白!!」と言ったら、全員が「YES、白!!」って言います、少なくとも公の場では(特に、旧国営企業でこの傾向=弊害は大きく出ています)。 とにかく、中国において、「相手の面子をつぶすこと」は御法度な訳です。 なんでこんな状況になったのか、これは100%僕の勝手な分析なのですが、全ては「社会主義国」にあると考えています。 ご存じの様に、中国はコピー大国であり、これは「全ての財産(=知的財産を含む)は、人民共有の物である」という、社会主義的思想に由来しています。 例えば、中国では「Aという商品が売れている、これをコピーして安くして、広く人民に普及させる」ことは、美徳して考えられている訳です。 これと同じように、社会主義思想の中では、人間の能力や才能(そして努力)によって差別化することを極度に嫌います。 そういう中、自分は他人とは違うという、誰もが持つ自己顕示欲を満たす方法は、「面子の主張」しか無くなる。というのが、僕の中での結論です。 う~ん、この程度の説明では、足りないかな~。 とにもかくにも、現在の中日(”日中”と書いたら、中国の面子を丸潰しですよ!!)関係の悪化は、中国国民にも周知の事実になってきていますので、政府首脳としては、中国国民の面子をつぶす様な行動は絶対にできないでしょう。 ・・・と言いながらも、一方で中国人(漢民族)は、ユダヤ人と並ぶ「商売人」ですから、表で面子を主張する一方で、裏で冷静に損得勘定をしているに違いありません。 小泉さんに、そこまでの「老獪さ」は感じられないので、ちょっとそこが心配です。 以上、雑念でした。
by ddskk
| 2005-05-25 01:24
| 雑念
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