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2005年 07月 03日
ガイドブックなんかで、必ず出てくる外灘(中国語で「ワイタン」)の夜景を見に行ってきました。
外灘は、上海の真ん中を流れる長江の運河沿いの通りの事を言って、ここには上海が外国に占領されていた20世紀前半に建てられた、瀟洒なヨーロッパ建築の建物が数多く並んでいます。この運河を挟んで、西側が「浦西(プーシー)」という昔からの上海市、東側が「浦東(プートン)」と言われる新開発の上海市が広がります。 まあ、この辺はガイドブックの方が詳しいので、説明はこの辺にします。 個人的には、こういうおしゃれ場所は苦手(ミーハーなので興味がない訳でない!?)なのですが、今回仕事上も「上海のおされピープル人気の場所」を知っておく必要もあって、駐在員の(きれいな)女性にお願いして、ここと、もう一つの流行の場所である「新天地」に、連れて行ってもらいました。 で、その下心満載のマーケティングの結果はどうだったかというと、 でした。まあ、入ったレストラン自体が、日本とほとんど変わらない値段ということで、とても一般的な中国人ではおいそれと払えない価格という事で、完全に「外国」でした。ちょっとがっかり。 恐らく、この店のお客さんは、外国で発売されたガイドブックを見てここにやってきて、外国そのままの料理を食べながら、外国語を話す中国人のサービスを受けて、「上海はとても近代的だった」という、限定された口コミ情報を本国に持ち帰るのだろうなと思います。 一方で、こういう現地人には入れない様な場所でも、中国国内のメディアにもバンバン露出して、上海人の多くが知っているという事ですので、国内でも情報(メディア)と、現実に大きな乖離が生じている事は否めないと改めて思いました。 こういうメディアと現実の乖離は、経済発展途上の国で往々にして起こる事で、それをどうやって人々が咀嚼しているかに一番興味があったのですが、残念ながら僕の中国に対する知識はそれを理解するレベルに至っていません。 僕の同僚で、ベトナムで、いわゆるライフタイル提案型のお洒落なアンテナショップを設立するという仕事がしている人がいますが、彼女が言っていた、 「お洒落にしすぎちゃうと、外国人観光客の溜まり場になって、肝心なターゲットである現地のお洒落な好感度人間達が集まれなくってしまう。だから、一般受けする“ベタ”さ加減が難しい。」 という話に、改めて納得する夜でした。
by ddskk
| 2005-07-03 12:42
| 中国
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